W様邸は「広く」「明るく」「暖かく」という三つの大きな柱が提示された。さらに地域柄催事での来客が多く大きな和室が必須だった。今回、躯体断熱性能をできる限り高くするなどの工夫をし、同時に性能とバランスのとれた暖房・冷房計画、ランニングコストを抑えた換気システムの計画、また窓を開けた際の通風計画も綿密に行った。
設備機器の選定では、何が安全で管理しやすいか、換気機器や冷房機器の位置やメンテナンスなどが知恵の絞りどころだった。古い住宅への愛着もあり、その雰囲気や想いを新居に生かすことも考える楽しみの一つであった。結果、地域の気候や文化・暮らす人のライフスタイルに適応できた物件になり、W様自身も消費エネルギーの少ない生活を楽しまれているようだ。